Xを眺めていたら、昔のドラゴンボールのアニメの切り抜きがバズっていた。投稿していたのはスペイン人。
流れていたのは、タオパイパイ(桃白白)が柱を投げて、その柱に飛び乗って飛んでいくシーン。
タオパイパイの辞書に「物理法則」の文字はない。みんな、そこを面白がっていた。
初登場から40年近くたっても、柱に乗って飛ぶ男はバズる。
子どもの頃テレビで見た殺し屋が、Xで柱に乗って飛んでいた。
で、ふと思った。タオパイパイって、今も生きてるんだっけ?
好きな悪役なのに、最後をまったく覚えていなかった。
原作の出番は2回だけだった
好きなのは、ずっと後ろで手を組んで立っている姿。それで強いのがなんかカッコいい。
余談だけど『バキ』の大擂台賽編に出てくる龍書文(ろん・しょぶん)も好き。ポケットに手を突っ込んだまま、居合みたいに拳を抜く。あいつもかっこよかった。タオパイパイとちょっと似てる気がする。
僕の記憶はこう。悟空に手榴弾を蹴り返されて吹っ飛んで、それで終わり・・・かと思ったら、サイボーグになって戻ってきた。
でも、記憶はそこで止まっている。途中からいなくなったのが、昔から引っかかっていた。フリーザみたいに、どこかでまた出てきていないのか。
調べてみたら、原作で出てくるのはレッドリボン軍編と、第23回天下一武道会の2回だけらしい。

1回目は、悪役で初めて悟空を倒した殺し屋。かめはめ波を体で受けても、服がボロボロになっただけ。どどん波で、悟空を倒している。
悟空が助かったのは、懐に入れていた四星球に当たったから。修行した悟空との再戦では、自分の手榴弾を蹴り返されて自滅する。
2回目は、殺し屋で稼いだお金を全部つぎ込んで、サイボーグで復活。天下一武道会の相手は、悟空じゃなく天津飯だった。
ここは、すっかり忘れていた。結果は仕込み刀を使って反則負け。倒されて気絶し、鶴仙人に担がれて退場。原作では、それっきり出てこない。
これが、原作でのタオパイパイの最後の試合だ。

天津飯に負けて終わりは、ちょっとかわいそう。
原作の出番は、たった2回。それなのに、こんなに覚えている。すごいインパクトを残している。
昔は再放送をよくやっていた気がするから、何度も見ていたってのもあるかも知れないが。
もったいないと思うのは、僕だけ?
悪役として、かなりいいキャラだと思う。フリーザみたいに、敵として出てきて、目的が同じときは共闘するとか。いろんな使い方があったはずだ。
フリーザは何度も戻ってくる。人造人間編ではメカフリーザとして、映画『復活の「F」』では地獄から復活して、『超』の力の大会では悟空と一緒に戦っている。
敵としても、仲間としても戻ってきている。
タオパイパイの出番は、原作で2回。

もしかして、好きなのは僕だけで、人気がないのか。
調べてみたら、悟空を初めて倒した強敵として、今もコアなファンがいるらしい。
柱の移動を、本気で計算した人もいたらしい。速さはマッハ7.5以上。柱を何百キロも先まで投げて、それに追いついている。
しかも、追いつけるほど速く跳べるなら、柱が無くても同じように飛んでいける。柱に乗る意味は、ないらしい。
この3つが、計算した人たちの出した答えらしい。

本気で検証している人がいて、笑った。Xでバズっていたのも、そういうことか。
好きなのが僕だけじゃなくて、ちょっと安心した。
意外だったのは、作者の話。尾田栄一郎先生との対談でタオパイパイの話を振られた鳥山明先生は、すぐには思い出せなかったらしい。
めちゃくちゃ意外。まあ、鳥山先生は忙しいから。
尾田さんがその話をしたのは、タオパイパイの手の描き方がうまくて、まねして練習していたからだそうだ。
アニメ『ドラゴンボールZ』では生きていた
さらに調べると、話はまだ続いていた。アニメ『ドラゴンボールZ』の第170話と第174話に出てくるらしい。セル編のころの、アニメだけのお話だ。
第170話では、ギャングのボスの用心棒。悟飯が悟空の息子だと知ったとたん、用心棒をやめて、木を投げて乗って逃げていった。
第174話では、別のギャングの用心棒。超サイヤ人の悟空と再会して、知恵の輪で時間をかせぎ、ドラゴンボールを持ち逃げ。でも、瞬間移動で来た悟空に、あっさり取り返されたらしい。
どっちの回も、悟空親子に出会って、計画がくずれている。

用心棒として、まだ生きてた。

ちょっとうれしかった。
最期はどうなったのか
じゃあ、最期は? 僕は、どこかで死んだんだろうと思っていた。
鳥山先生は、2004年のガイドブック『ドラゴンボール完全版公式ガイド Dragonball FOREVER』で、鶴仙人とタオパイパイのその後を聞かれていたらしい。
答えは、何かの巻き添えで亡くなっていて、悪人なので生き返れないままかもしれない、というもの。
魔人ブウ編では、終盤に地球の人がほぼ全滅している。ドラゴンボールでみんなを生き返らせたときも、極悪人は外されたらしい。
ブウ編で地球人がみんな死んでいるなら、そうなるか。
セル編のころまでは、用心棒として生きていた。その先は、たぶん生きていない。
これが、原作とアニメを合わせたタオパイパイのその後だ。

やっぱり、もったいな〜と思う。めちゃくちゃいいキャラなのに。
でも、インフレには勝てない。人間だからなタオパイパイ。
人気があったら、スーパータオパイパイとか、なんでもやりようはあったはず。たぶん、人気はなかったんだろうな。
それでも、もったいないと思っていたのは、僕だけじゃなかった。
知れて満足して、Xの切り抜きを、もう一回だけ見た。

